作品名 |
陸軍中野学校2 続諜報戦史 |
著者名 |
畠山 清行 |
|
発行日:S46.7.30
新装改訂:S49.4.10
出版社:番町書房
形式:四六判 |
目次
・排日中心地のスパイ領事館 ・覆面の南方企業調査会 ・ビルマ志士潜入工作 ・偽装の昆明作戦 ・開戦秘匿の「寿」無電 ・真珠湾に吹いた神風 ・虚虚実実の諜報戦 ・偽装タイ国部隊が先陣 ・びんたと立小便の野蛮国 ・ケダ王アブドラ救出 ・白馬の義勇軍総司令 ・ニースン戦線崩壊す ・革命旗ビルマに進撃 ・国民軍司令の流刑 ・熱血総帥海を渡る ・ミス・シンガポールの愛人 ・戦友別盃の歌に送られて ・ベトナムの悲劇 ・北方工作ツンドラの鬼 ・露軍眼中の敵 ・二億円の諜報も只同様に ・サイゴンの偽放送 ・高砂ゲリラ部隊出撃す ・「ヤマ」と「コーゲン」工作 ・大演習と碧眼の女スパイ ・権益代表国を狙え ・ソ連暗号鉄壁の陣 ・突撃を探知した無電諜報 ・キャノン機関と中野学校 |
ストーリーの概要 |
陸軍中野学校の重要工作を記述。 当時は「1年ぐらいの特訓で、何が出来るか」と、士官学校出の職業軍人から白眼視されていた。 ところが、いざ戦争が始まると中野学校出は、職業軍人に勝るとも劣らない働きをした。中野学校に対する軍の認識も急に変わり、戦局の進むにしたがって、その七生報告の楠公精神や秘密戦の技術も高く買われるようになった。 敗戦の色が濃くなった19年から20年にかけては、全戦線に斬込ゲリラ隊の指揮官、あるいは補佐として、中野学校の青年将校や下士官が続々送り込まれている。 それらの活躍の一部を続編として纏めた本である。一国の諜報謀略について根こそぎあばいたものはない。日本は敗戦したからこそ、余すことなく公開出来る。将来国際間の秘密戦の実態を知る上においても参考になることが多い。
*「続 秘録陸軍中野学校」の書名変更改版 |
暗号について |
・排日中心地のスパイ領事館 日独伊三国防共協定の裏面には「共同してソ連の情報収集と諜報工作に当たる」と言う秘密協定があった。ソ満国境付近で無電傍受すれば戦地で使っているソ連の暗号は弱いのですぐ解読できる。 ・覆面の南方企業調査会 合言葉[s]に対して[k]とこたるはずが返ってこない。しかし、紙に書いてみると[k]と返事が来た。 ・ビルマ志士潜入工作 ビルマ志士4人の戦友工作指示電報:「品物4梱発走す。荷揚げ検討せよ」 ・開戦秘匿の「寿」無電 大本営からの軍機電報:「コトブキ29号ヤマガタトス」・・・「12月8日の開戦決定」 米国でのスパイ活動の電報:「ロシア人形3、フランス人形1、土人人形3、変形人形8個送った。フランス人形2個、近日送る」 →「戦艦3、空母1、巡洋艦3、潜水艦8在泊。近く空母2、入港予定」 ・真珠湾に吹いた神風 開戦時の最後通牒の暗号解読、真珠湾攻撃時の情報活動 ・虚虚実実の諜報戦 16年1月、サンフランシスコにおける日本商戦「日新丸」事件・・・捜索時暗号書を盗み取られる。 ・露軍眼中の敵 日露戦争当時、満人女からソ連の暗号帳を提供する事案発生・・・お花さん ・二億円の諜報も只同様に トルコ大使館立石武官室における暗号書盗難事案 ・サイゴンの偽放送 海軍暗号解読班の歴史等 ・大演習と碧眼の女スパイ 昭和7年の米海軍大演習時の暗号解読等情報作戦。開戦前のハワイにおけるスパイ運用。 ・権益代表国を狙え スイス公使館における暗号書盗読作戦 ・ソ連暗号鉄壁の陣 ソ連の暗号は盗めなかったので、ソ連側の国を狙って盗読。ミッドウェー事案。
その他、数例あり。 |