暗号戦史
「リ行 作品」
作品名 陸軍中野学校終戦秘史
著者名 畠山 清行   (編:保坂 正康)
発行日:H16.6.1
出版社:新潮社
形式:新潮文庫
目次
第1編 激戦下の諜報戦・和平工作
第2編 本土決戦準備とゲリラ戦
第3編 敗戦での発動の「皇統護持工作」
第4編 最後の残置諜者、小野田寛郎
第5編 工作員たちの終わらない戦争
・ 中野学校との十年―「あとがき」にかえて
・ 史実として記録すべき秘密戦士たちの行動
ストーリーの概要
極秘の工作員養成機関「陸軍中野学校」―養成を終えた卒業生は、各地で諜報・謀略に目覚しい戦果を挙げた。
だが、日本の敗色が濃厚になるとともに、彼らも本土決戦準備やゲリラ戦へと動員されて行く。敗戦とともに実行された「皇統護持工作」とは何か。
戦後もルバング島で潜伏を続けた小野田寛郎は、中野学校二俣分校でいかなる教育を受けたのか。終戦と工作員を巡る実録の集大成。

畠山氏の中野学校関係著書の集大成である「陸軍中野学校」全6巻のうち、第3巻から第6巻に収容された前124章から39章を精選再編集、文庫化した本。

目次の細部
第1編 激戦下の諜報戦・和平工作
・高月事件と隠語通信 ・余は兵と共に野にあり ・泣く子も黙る76号 ・重慶諜報のさくら機関 ・大陸二つのスパイ学校 ・ナチ総統の日本亡命 ・逃亡勝手の和平工作 ・箱根の山で日ソ狸合戦 ・特使の背後にゲリラの眼
第2編 本土決戦準備とゲリラ戦
・実験隊でのゲリラ訓練 ・5年分の食料と共に ・スパイ変じて救世主 ・白骨累々の病菌部落 ・缶詰さげては今晩は ・アキャブ機関の仏教道場 ・回教スパイの助命 ・乱刃の中の敵将刺殺 ・戦火の中に心の灯 ・国境戦線に雨季の襲来
第3編 敗戦での発動の「皇統護持工作」
・脱走計画玉音に消ゆ ・危機一発のクーデター ・占領軍監視と皇統護持 ・雪の越後に南の珍客 ・ハムがとりもつ亡命の縁
第4編 最後の残置諜者、小野田寛郎
・小野田少尉と二股教育 ・偽装の第14方面軍情報部 ・君らは帰れ、オレは特別任務 ・ジャングルだけが知っている ・心理学者の心理を疑う
第5編 工作員たちの終わらない戦争
・黒き雨降る南溟の地で ・ふるえる癖が生死のわかれめ ・米人にもあっためりけん魂 ・逃亡者にそそぐ武士の情 ・中野出身者に残留命令 ・ベトナムゲリラ生みの親 ・帰りたくない戦禍の日本 ・900名の壮大なハンスト ・中野学校で忘れた教育
・ 中野学校との十年―「あとがき」にかえて
・ 史実として記録すべき秘密戦士たちの行動
暗号について
*高月事件と隠語通信
 ・トルコ大使館における暗号書奪取作戦 ・軽井沢におけるスイス・スエーデン・ソ連の暗号書奪取作戦 ・外交における隠語の活用

*箱根の山で日ソ狸合戦
 ・フィンランドの暗号書用金庫破り
*偽装の第14方面軍情報部
 ・潜伏ゲリラに対する暗号員の配属 ・小野田少尉に対する無線機の配当は?
inserted by FC2 system