暗号戦史
「リ行 作品」
作品名 陸軍潜水艦隊  (極秘プロジェクト!深海に挑んだ男たち)
著者名 中島 篤巳
発行日:2006.8.1
出版社:新人物往来社
形式:四六判
目次
はじめに
第1章 大陸から海へ
第2章 「海の陸軍」誕生
第3章 最後のとき 
ストーリーの概要
 人間の可能性を証明した物語。
 潜水艦の建造には何十年もの技術の蓄積と最先端化学を必要とするのが普通であり、おいそれと造れるものではない。
 潜水艦(潜水艇)を建造した陸軍は、驚いたことにその建造は鉄工所やボイラー工場で行われ、しかも計画は海軍に秘密で進行していた。海軍の管理下にあった造船所やドックは海軍の仕事だけで手一杯である。とても陸軍が使用させてもらえる状況ではなかった。
 ボイラー工場の方は迷惑千万。やむを得ず不眠不休で、何とか4ヶ月で1号艇を浸水させたから凄い。
 艇の運用は勿論陸軍で行う。艇の任務は制海権を喪失した海での秘密輸送。今度は潜水学校を開設。海軍では5年かかるところを、陸軍は僅か3ヶ月で実戦に配備し、艇の乗組員はその期待に充分応えたと言うから驚きである。
暗号について
* 昭和16年1月20日、タンカー「日新丸」は、サンフランシスコ湾のサクラメント河口で、米官憲により船長室の金庫から「船舶暗号書」他機密文書を持ち去られた。数時間後、返還されたがもう役には立たない。
* 隠語電報「富士山登れ」・・・・「第二開戦準備」(予定通り、真珠湾に向かうべし)
  「ニイタカヤマノボレ1208」「ヒノデハヤマガタトス」
* ラジオ放送「山川草木 転荒涼」の詩吟・・・・「まだ日米交渉成立せず」
* 舟艇運搬船「神州丸」・・・秘匿名「龍城丸」
* 潜航輸送艇・・・秘匿名「ゆ(まるで囲む)」
inserted by FC2 system