暗号戦史
「セ行 作品」
作品名 戦史の教訓 日中戦争下の情報戦―日本の暗号を解読せよ― 
   
                   (「MAMOR2010.6~7」所収)
著者名 岩谷 将 (防衛研究所戦史部)
発行日:20010.4~2010.5
出版社:扶桑社
形式:A4(雑誌)
目次
「なし」 
ストーリーの概要
 戦いにおいて最も重要なものの一つに情報が挙げられるが、敵国の軍事情報を手に入れるために、戦史ではさまざまな情報戦が繰り広げられてきた。
 暗号の解読もその一つであるが、1937年に発生する日中戦争において中国が自国の戦況を優位にするために、日本の暗号を解読していた。

* 中国国民党による暗号解読に向けた調査と研究
* 1935年に始めて解読に成功。やがて各国との情報協力も実現
* 終戦後、日本陸軍の暗号解読技術は中国に引き継がれることに
* 日本の暗号解読に力をいれる中国の技術研究室の取り組み
* 外務省の暗号更新に苦悩する中国。史料が語る当時の状況
* 真珠湾における中国の暗号解読と思惑
暗号について
* 中国国民党による暗号解読に向けた調査と研究
 ・機密室電務股と呼ばれる非公開組織・・・暗号電報の発受信やその内容の復元を行い蒋介石に提供
 ・中国の暗号・・・明碼
 ・1930年代・・・・日本外務省の暗号解読を研究・・・密電研訳所

* 1935年に始めて解読に成功。やがて各国との情報協力も実現
 ・ヤードレーを招聘、特種情報所を設立。
 ・ソ連と共同。英米とも協力態勢。
 ・1930年、日本外務省の「ラ(LA)暗号」を解読。翌年「オイテ暗号」を解読。

* 終戦後、日本陸軍の暗号解読技術は中国に引き継がれることに
 ・1940頃、「津暗号」を解読・・・技術研究室
 ・日本側の解読…外交・軍事暗号の約8割を解読
 ・戦後、支那派遣軍から関係書類を没収、人員92名を復員までの間留用

* 日本の暗号解読に力をいれる中国の技術研究室の取り組み
 ・海軍の暗号は解読できず。

* 外務省の暗号更新に苦悩する中国。史料が語る当時の状況
 ・機密度の高い暗号は解読できず
 ・真珠湾関係の暗号解読
  ・12月3日・・・英領内の各領事館に暗号の焼却を命じた電報
  ・ホノルルから東京に送られていた真珠湾内の船舶情報

* 真珠湾における中国の暗号解読と思惑
 ・中国が事前に情報を得ることは考えられない。
 ・蒋介石が日本の真珠湾攻撃を知ったのは、宣伝部副部長からの電話・・・攻撃から1時間半後
inserted by FC2 system