暗号戦史
「シ行 作品」
作品名 ジミーの誕生日    アメリカが天皇明仁に刻んだ「死の暗号」
著者名 猪瀬 直樹
発行日:2009.11.25
出版社:文芸春秋
形式:四六判
目次
プロローグ
第1章 子爵夫人
第2章 奥日光の暗雲
第3章 アメリカ人
第4章 天皇の密約
第5章 4月29日の誕生日
第6章 退位せず
終章 12月23日の十字架
ストーリーの概要
 昭和23年12月23日午前零時1分、東條英機は絞首台に立った。
 続いて他のA級戦犯6名が次々に絞首台に立ち、わずか30分足らずで慌ただしく処刑が完了した。

 奇しくもこの日は皇太子(今上天皇)の誕生日。なぜ、この日に処刑が遂行されなければならなかったのか……? 
 GHQ民政局次長ケーディスが、「ジミーのことが心配だ」と愛人の子爵夫人に漏らしていたことを手掛かりに、処刑日選定の謎に迫ってゆく。

 旧家の取り壊しの際に出てきた祖母の日記を、一人の女性が猪瀬氏に持ち込んだことが発端となり、昭和の忘れられた歴史が浮かび上がってくる。

 退位もさせず、裁判にも呼ばず、引き続き“平和日本”の象徴として地位に残ってもらうため、憲法制定の動きとあわせ、様々な駆け引きが繰り広げられる。最終的に駆け引きに勝ったアメリカは、自分たちが作った枠組みをより強固なものとするために、最後にある仕掛けを残した。
暗号について
* 日記に書かれた「ジミーの誕生日の件、心配です」、ジミーとは誰か?
* A級戦犯7名の処刑は、なぜ12月23日午前0時に始まったのか?

☆ 平成天皇の誕生日は1933年〔昭和8〕年12月23日
 ・ 東京裁判の結果「東條英機ら7人が絞首刑に処された」のは、1948〔昭和23〕年12月23日
 ・ A級戦犯の死刑執行のその日は、明仁15歳の誕生日であった。
 ・ ジミーとは、連合軍による占領後、学習院に赴任した英語教師バイニング夫人が、英語教育を始めるにあたり同級生の全員にニックネームをつけたとき、
皇太子明仁に「あなたはジミー」と名付けた名前。
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