暗号戦史
「シ行 作品」
作品名 紳士の国のインテリジェンス
著者名 川成 洋
発行日:2007.7.22
出版社:集英社社
形式:新書
目次

第T部 祖国に尽くしたスパイ

第U部 祖国を裏切ったスパイ

ストーリーの概要
 007ジェームズ・ボンドで知られる英国の国家セキュリティ・サービスMI5が新聞に求人広告を載せたり、ロシアの闇を知る男が亡命先のロンドンで毒を盛られたりと、インテリジェンス(スパイ)は現実に活躍している。
 一六世紀後半エリザベス朝以来、スパイ組織は立派な国家機構の一つで、スパイ情報を活用した政治家が英国の歴史をつくってきた、といっても過言ではない。
 優秀なスパイほど、任務遂行の痕跡を残さず、正体が暴露されずに、その実態が外に漏れることはない。映画の中の、世界を飛び回るセクシーで魅力的なイメージより、はるかに知的な側面が主流を占める。祖国に忠誠を尽くしたスパイと裏切ったスパイに大別して、その実像に迫る。

目次の細部
第T部 祖国に尽くしたスパイ
第1章 エリザベス朝イングランドを支えた「イギリス秘密情報部の父」 フランシス・ウォルシンガム
第2章 秘密を握ったとみなされた天才劇作家の顛末 クリストファー・マーロー
第3章 「グレート・ブリテン王国」誕生の陰の立役者 ダニエル・デフォー
第4勝 「ボーア戦争の英雄」と謳われた偽装作戦の名手 ロバート・ベーデン=パウエル
第5章 貴族に叙せられた変装と語学の天才 ポール・デュークス
第6章 世界的な有名作家をカバー(偽装)に利用したスパイ サマセット・モーム
第7章 不朽の名画『第三の男』の原作者 グレアム・グリーン
第8章 『007』ジェームズ・ボンドの生みの親 イアン・フレミング
第U部 祖国を裏切ったスパイ
第9章 イギリス犯罪史上最長の懲役42年に処せられた男 ジョージ・ブレイク
第10章 人も羨むような「文武両道」の才に恵まれた男 ガイ・バージェス
第11章 未来の「外務次官」の席を棒に振った男 ドナルド・マクリーン
第12章 歴史にその名を残した20世紀最大のスパイ キム・フィルビー
第13章 「エリザベス女王のご親友」と謳われた美術史学界の重鎮 アンソニー・ブラント
第14章 「私は雑魚にすぎない」とうそぶいた「第五の男」 ジョン・ケアンクロス

暗号について
第1章 エリザベス朝イングランドを支えた「イギリス秘密情報部の父」 フランシス・ウォルシンガム
*スコットランド女王メアリとバビントンとの暗号通信(ビール樽に挿入)を盗み解読

第4勝 「ボーア戦争の英雄」と謳われた偽装作戦の名手 ロバート・ベーデン=パウエル
*要塞の防備施設を蝶の翅の模様にスケッチとして書き込む(絵あり)

第8章 『007』ジェームズ・ボンドの生みの親 イアン・フレミング
*「特攻コマンド30人部隊」の訓練・・・暗号の解読と発信
*アルジェ作戦・・・イタリア海軍司令部急襲・・・暗号本、独との交信用暗号等を奪取
*閉鎖中のニューヨーク総領事館へのスパイ活動指揮・・金庫内の暗号書を写真に収めた。

第14章 「私は雑魚にすぎない」とうそぶいた「第五の男」 ジョン・ケアンクロス
* 1942年3月政府暗号解読学校に転職
 ・ウルトラ解読資料をソ連に流した
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