暗号戦史
「シ行 作品」
作品名 真珠湾奇襲・ルーズベルトは知っていたか
著者名 今野 勉
発行日:1991.12.12
出版社:読売新聞社
形式:四六判
目次
口絵、はじめに

1 空白のオランダから
2 世界の「予知説」を検証する
3 沈黙するFBI長官
4 ルーズベルトと真珠湾、ニュー・ストーリー

まとめ、参考文献、写真提供、あとがき 
ストーリーの概要
謀略は本当にあったのか? 大いなる謎に迫る。
日本海軍の真珠湾奇襲攻撃は、なぜ、あれほどまでに完璧に成功したのか。アメリカは、その理由をめぐって、太平洋戦争中から論争がおこり、50年後の今なお続いている。
事実はどうなのか。世界中の手に入る限りの原資料に目を通し、会える限りの承認に会って見ようと、無謀にも心を決め、以来15年以上になる。奇襲以来50年という『時間の経過』は、貴重な証言者を失うに充分な時間である一方、それまでに未公開だった史料を公開させる充分な時間ともなった。
果たして、ルーズベルトは、日本の真珠湾奇襲攻撃を知っていたのか。国際政治の流れの中では、それは、もしかして、琑末なことかもしれないが、やはり、戦争のメカニズムを知る上では、見逃すことのできない大きな問題であろうと思う。
(以上、はじめにから)

目次の細部
1 空白のオランダから
 1テル・ポールテン将軍の手紙・・・「日本艦隊千島列島集結」、ヘミング大尉の「報告書」
 2日蘭スパイ合戦
2 世界の「予知説」を検証する
 1チャーチルは知っていたか・・・幻の電令「11月26日ヒトカップ湾を出発せよ」、「記憶の渦の中で」
 2『ラネフト日記』の二隻の空母
 3一二海軍区(サンフランシスコ)がとらえた怪電波
 4地下組織「中国・朝鮮人民連盟」のアピール
 5番外編・・・ゾルゲ説、「ラーライン号」説、ソ連貨物船説、蒋介石説
 6「予知説」検証余談
3 沈黙するFBI長官
 1バルカンから来た二重スパイ
 2ホノルルFBIに何があったか
 3ピッツバーグからの証言
4 ルーズベルトと真珠湾、ニュー・ストーリー
 1真珠湾への関心
 2真珠湾への序曲
 3運命の12月
 4「オレンジ」と「日本」の間
 5最後の謎
暗号について
1 空白のオランダから
 1テル・ポールテン将軍の手紙・・・「日本艦隊千島列島集結」、ヘミング大尉の「報告書」
  * オランダ(蘭印)の暗号解読班「カーメル14」
   ・ 解読電報原文がないが、担当者の記録(報告書、覚書等)による解明
   ・ 米の解読文書との比較
 2日蘭スパイ合戦
  * 日本軍によるジャワ島攻撃による降伏時、カーメル14はすべての書類を焼却。。。ヘニング大尉の覚書は残した。

2 世界の「予知説」を検証する
 1チャーチルは知っていたか・・・幻の電令「11月26日ヒトカップ湾を出発せよ」、「記憶の渦の中で」
  * 英情報部無線暗号解読機関「極東連合局」(FECB9による傍受、解読
 3一二海軍区(サンフランシスコ)がとらえた怪電波
  * 日本海軍の電波を傍受したのか?
  * 米海軍の暗号解読率は10%?
 
3 沈黙するFBI長官
 1バルカンから来た二重スパイ
  * マイクロフィルムの登場
 2ホノルルFBIに何があったか
  * 風暗号は傍受できたのか?

4 ルーズベルトと真珠湾、ニュー・ストーリー
 2真珠湾への序曲
  * マジック暗号について
 3運命の12月
  * マジック暗号の処理の不可解さ・・・なぜ、ハワイへの情報は遅れたのか?
文庫版:2001.6.15:PHP研究所 *口絵なし、解説あり
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