暗号戦史
「シ行 作品」
作品名 情報戦争    (1980年、再版時:「日米情報戦記」と改題)
著者名 実松 譲
発行日:S47.1.15
出版社:図書出版社
形式:四六判
目次
第1章 日米の軍事抗争
第2章 情報戦の競合
第3章 真珠湾前夜の情報戦
第4章 戦争中の情報戦

付録:米軍上陸作戦要覧:軍令部第3部
    (昭和19年8月20日調製)
ストーリーの概要
太平洋戦争の終幕に至るまでの約半世紀にわたる日米間の軍事抗争のあとを、戦略と情報機構について振り返り、両国の情報戦はいかに展開され、それが戦争と作戦ないし外交戦にどのように影響をもたらしたかを、いくつかの顕著な出来事を中心にしてまてめている。主は、真珠湾前夜と太平洋戦争。
限られた史実から、「情報戦で優位に立ったもの」が「いかに勝利を得たか」を知ることが出来る。
付録は、対米情報を担当した、第5課の血みどろな努力の結晶!

目次の細部
第1章 日米の軍事抗争
T 発端
 1 旅順港と真珠湾 2 米国の対日戦争計画(オレンジ・プラン) 3 日本の国防方針
U 日米戦略の開発
 1 日本の戦略 2 米国の戦略

第2章 情報戦の競合
T 情報・通信諜報機構
 1 日本海軍 2 米国
U 虚々実々
 1 ワシントン軍縮会議の正体 2 艦隊演習の尾行 3 暗号書泥棒 4 喜・悲劇のスパイ・ドラマ 5 人形の秘密

第3章 真珠湾前夜の情報戦
T 日本側に軍配
 1 ハワイ作戦のカゲの殊勲者 2 これは演習でない 3 わが企図秘匿と欺瞞方策 4 油断していた米太平洋艦隊
U アメリカ側の勝利
 1 ドジをふんだ対米外交 2 孤城落日の在米情報網

第4章 戦争中の情報戦
T アメリカの情報戦
 1 日本の侵攻作戦にストップ 2 情報の勝利・ミッドウェー海戦 3 暗号で散華した山本長官 4 マリアナ沖海戦 5 日本戦力の判断
U 日本海軍の情報戦
 1 対米情報組織 2 情報作業の要領 3 情報作業の成果

付録
第1 軍令部第3部の陣容   第2 日本海軍の在外駐在員 
第3 南西諸島及び台湾来襲の米第38任務部隊編制概要推定表   第4 米国航空母艦の建造推定
暗号について
第2章 情報戦の競合 T 情報・通信諜報機構  1 日本海軍
 ・ 各時期に応じた情報機構組織と暗号任務組織
 ・ 通信諜報機構:具体的事項
第2章 情報戦の競合 T 情報・通信諜報機構  2 米国
 ・ 米国の通信情報機構について記述:M-8、ヤードレー事務所、海軍、陸軍、ストリップ暗号の説明
第2章 情報戦の競合 U 虚々実々 1 ワシントン軍縮会議の正体
 ・ ブラックチェンバーによる暗号解読
第2章 情報戦の競合 U 虚々実々 2 艦隊演習の尾行
 ・ 日本のスパイ船:巡洋艦「夕張」、特務鑑「襟裳」、特務鑑「石廊」による通信情報収集
 ・ 米国のスパイ船:巡洋艦「マーブルヘッド」による通信情報収集
第2章 情報戦の競合 U 虚々実々 3 暗号書泥棒
 ・日米双方による大使館等における暗号書盗撮等
第3章 真珠湾前夜の情報戦 T 日本側に軍配  1 ハワイ作戦のカゲの殊勲者
 ・森村書記生、パナマと米西海岸駐在公館による活動
第3章 真珠湾前夜の情報戦 U アメリカ側の勝利
 ・ 米のマジック(暗号解読)の威力
第4章 戦争中の情報戦 T アメリカの情報戦 
 ・ 第2のマグデブルグ号事件、ミッドウェー作戦、山本長官撃墜に関する暗号解読

その他、諸所に暗号、暗号解読、通信情報収集の重要性、実例が記述されている。
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