暗号戦史
「シ行 作品」
作品名 真珠湾攻撃   (INFAMY: PEARL HARBAR AND ITS AFTERMATH)
著者名 ジョン・トーランド   (John Toland)  (訳:徳岡 孝夫)
発行日:1982.11.10
出版社:文芸春秋
形式:四六判
目次
第1部 からんだ糸
第2部 パンドラの箱
第3部 会議は踊る
第4部 トーランドによる調査
訳者あとがき:徳岡孝夫
ある見解:吉田俊雄
後記:ジョン・トーランド
ストーリーの概要
 日本政府は、アメリカに対する最後通牒を真珠湾攻撃開始の30分前に米国政府に手交する段取りとしていた。。
 米国は直ちにこれを解読し、アメリカ東部時間で12月6日の夜遅くにはルーズベルト大統領に届けます。これを読んだ大統領は「これは戦争だ」とつぶやいた。
 米海軍作戦部長のスタークもこの情報を知らされます。部下から「いますぐキンメル大将(ハワイ太平洋艦隊司令長官)に警告されてはいかがでしょうか」と進言されたが、キンメルに電話をしなかった
 米陸軍・マーシャル参謀総長は、緊急命令をなぜか商業通信RCAによって打電し、ハワイのショート陸軍司令官に届いたのは真珠湾攻撃が終わった後だった。

* 結局、米国政府首脳は、「日本が東部時間午後1時の直後に、どこかの地点で米国に攻撃を仕掛けてくる」ということを知っていながら、ハワイにはその情報を伝えていなかった。
* アメリカ大統領は、「東部時間12月7日午後1時過ぎに日本が米国を攻撃するだろうことは知っていたが、攻撃目標がハワイであることは知らなかった」のか。
* 真実は何か?陸海軍首脳が隠そうとしていたものは何か?
* ウィンドメッセージを受信していながら、それを隠そうとした意図は?

目次の細部
第1部 からんだ糸
・「大統領閣下、なぜ・・・」 ・海軍長官、現場へ ・なすりつけられた罪 ・時が解決する
第2部 パンドラの箱
・海軍省2階の内戦 ・ハート調査機関 ・陸海軍査問会議 ・お先棒かつぎ
第3部 会議は踊る
・「知っていたならば・・・」 ・ついに公開の場に ・サフォード登場す ・大物は追わず
第4部 トーランドによる調査
・Z作戦 ・機動部隊の追跡 ・「屈辱の日」 ・要約すると
暗号について
* 真珠湾攻撃当時、米国は日本の外交暗号解読に成功していた。作成した暗号解読器はパープルと呼ばれ、解読した暗号文はマジックと呼ばれていました。
* 日本の通告文(第1部から第14部まで)が、外交暗号に組まれて在米日本大使館に送信され、大使館よりも早く解読し、大統領に報告した。
* ウィンド・メッセージは存在したのか?・・・サフォードの証言を陸海軍上層部は覆す。受信した兵士を脅迫し、証言させない。
* フリードマン、サフォード等暗号解読者の苦悩
* 暗号解読した情報の活用について、何処まで真実を公表できるか?
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