暗号戦史
「ツ行 作品」
作品名 兵どもの夢の跡     日本海軍エレクトロニクス開発の歴史
著者名 田丸 直吉
発行日:S53.12.24
出版社:沖興行(田丸 育子)
形式:A5(非売品)
目次
(前編)海軍無線電信の濫觴(明治年間)
第1章 海軍望楼の事
第2章 無線電信調査委員会
第3章 無線電信兵器に採用
第4章 日本海に波高し
第5章 開戦の前後
(中編)大規模無線電信所(大正年間)
第6章 大規模無線電信所
第7章 針尾送信所
第8章 送受信所の分離
第9章 真空管の誕生
第10章 大鑑巨砲時代
(後編)短波時代からレーダーへ(昭和年間)
第11章 短波通信の効用
第12章 潜水艦と水中音響
第13章 送受信機の性能改善
第14章 第二次世界大戦へ
第15章 レーダー開発競争の顛末
*追記(目次にはない)
ストーリーの概要
筆者は、昭和14年秋から昭和18年秋迄の四年間海軍鑑政本部員として鑑政本部第3部に勤務し、陸上通信施設の主務者として、海軍通信隊、方位測定所等の整備を担当した。
仕事上、大臣官房の書庫に出入りし、各種の古文書に接した。それらをもとに整理、記録に残した。
筆者没後、奥様がその遺志を継ぎ出版したものである。

目次を見て推察できる通り、日本海軍の無線通信・エレクトロニクスの開発の歴史を、明治・大正・昭和の三代に分けて概要をまとめたものである。
海軍がその都度発した命令や、研究成果等根拠となる資料もかかれており、日本海軍の通信の開発の歴史が理解できる。
暗号について
「第14章 第二次世界大戦へ」
・「暗号機の悩み」と小項目があり、海軍の暗号機の開発の流れが明記されている。
 特に九一式印字機の開発について記述。
 T型:邦文カナ文字使用、陸上及び艦隊司令部用 U型:中小艦艇用、3ユニットに分割可能 V型:アルファベット使用、在外武官用、一部変更し外交用として製造
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