暗号戦史
「ウ行 作品」
作品名 運命の夜明け
著者名 森 史朗
初出版:2003.8;光人社

発行日:2006.12.10
出版社:文芸春秋
形式:文春文庫
目次
第1部 日本の睹け
第1章 空母機動部隊
第2章 ニイタカヤマノボレ
第3章 破局への道
第2部 真珠湾の業火
第4章 運命の日
第5章 真珠湾に殺到した男たち(T)
第6章 真珠湾に殺到した男たち(U)
最終章 二つの挿話
ストーリーの概要
1941年12月8日、南雲中将麾下の機動部隊6隻の空母から飛び立った攻撃隊350機が真珠湾に殺到した。雷撃隊は全速で低空を突っ走り、急降下爆撃隊がフォード島の格納庫群に突入する―。日米の膨大な史料と綿密周到な取材によって、日米交渉の実相から、真珠湾奇襲の全容をみごとに再現。

目次の細部
第1部 日本の睹け
第1章 空母機動部隊
1 謎の北上 2 単冠湾上にて 3 「酒保開け!」 4 5隻の特殊潜航艇
第2章 ニイタカヤマノボレ
1 出撃 2 暗号は破られたか 3 ハル・ノート 4 「無線封止神話」の崩壊
第3章 破局への道
1 たった一人の諜報活動 2 不吉な予兆 3 ルーズベルトの「陰謀」 4 「美しい眺めじゃないか」
第2部 真珠湾の業火
第4章 運命の日
1 発艦始め 2 日本大使館の朝 3 緑の島
第5章 真珠湾に殺到した男たち(T)
1 「全軍突撃せよ」 2 戦艦横丁 3 乱舞する日本機 4 ホワイトハウスの謎
第6章 真珠湾に殺到した男たち(U)
1 紅蓮の焔 2 戦闘機隊長の死 3 落陽
最終章 二つの挿話

(解説から)
本書は、横糸に「太平洋戦争」の開戦に至るまでの日米関係史を叙述し、縦糸にこの歴史に登場していた人々のエピソード、プロフィールなどの見事な挿入を紡いだ複眼的叙述により織り成された巧みな構成からなる「ハワイ真珠湾奇襲」の総集編
暗号について
第1部 日本の睹け
第2章 ニイタカヤマノボレ
 2 暗号は破られたか 
  ・ロバート・B・スティネット:「真珠湾の真日」・・・ルーズベルトは「真珠湾攻撃を知っていた」
   この件について、各種著作、文献、コメント等を列挙し、その信憑性を論じている。
   暗号解読により、ルーズベルトはどこまで知りえたのか?
 3 ハル・ノート 
  ・日本の外交暗号機・九七式は、想像と推理だけで模造品を完成できたのか?

第3章 破局への道
 1 たった一人の諜報活動 
  ・森村は津暗号を使用。12.3は、PA暗号を使用。外務省を経由して軍令部へ。ここで海軍暗号で機動部隊へ。
 2 不吉な予兆 
  ・米太平洋艦隊司令部(ハワイ)・情報幕僚・レートン少佐は、海軍ク通信諜報班・ロシュフォート少佐の協力を得るが、日本の機動部隊の行動は最後まで把握できなかった。
  ・ワシントン、ハワイともに、暗号書破棄の電文、風邪暗号の電報を解読し、開戦が近いことを感じた。
 3 ルーズベルトの「陰謀」 
  ・日本の外務省暗号「紫暗号」を解読し、ルーズベルトは何を得たのか?また、陸・海軍のトップは何を考えていたのか?
  ・陸軍情報部のエドガーズ夫人は、優先順位の低い外交電報を解読し、ハワイの喜多総領事宛の情報要求をつかんだが、上司に無視された。

第2部 真珠湾の業火
第4章 運命の日
 2 日本大使館の朝
  ・大使館における12月6日夕から7日の電報手交時間までの最後通牒電報の取扱状況。
  ・何故、時間までに暗号を翻訳し、米に手交出来なかったのか?・・・外務省は誰も責任をとっていない。

第5章 真珠湾に殺到した男たち(T)
 2 戦艦横丁
  ・何故、ハワイに解読で得られた情報が伝わらなかったのか?
inserted by FC2 system