「カ行 作品」
作品名 外務省の大罪 著者名 森 清勇 発行日:2001.12.8
出版社:かや書房
形式:B6、ハード目次
序章 軍事と外交は両輪
第1章 松岡外交の錯誤
第2章 「外交」をしない外務省
第3章 理解力不足の外務省
第4章 「無通告」開戦で可なり
第5章 外務本省の無膠性
第6章 調査報告をしない外務省
第7章 外務省における公と私
終章 言外に見えてくる真実ストーリーの概要 日清・日露で葉見事な外交であったが、大東亜戦争では失態の連続であった外務省。軍部や、出先大使館等に責任を押し付け、責任を取らなかった外務省の実態を豊富な資料から分析している。何事も一方からのみ見るのではなく、異なった面から分析することも必要なのだろう。 暗号について 外務省、大使館における暗号の使用の実態。開戦前の在米日本大使館における外交文書の暗号翻訳の遅れの原因は? 作品名 海軍航空隊始末記 著者名 源田 実 発行日:1996.12.10
出版社:文芸春秋
形式:文春文庫
(S37:文芸春秋新社:「海軍航空隊始末記・戦闘編」の改題・文庫化)目次
・英国滞在二年間の収穫
・真珠湾に至るまで
・インド洋を席巻する2カ月
・MI作戦発動さる
・完敗に終わったミッドウェイ海戦
・南太平洋海戦と頽勢の建て直し
・国運を賭したマリアナ海戦
・三四三空最後の勇戦ストーリーの概要 「日本海軍が産んだ空の天才」と呼ばれた航空参謀・源田実が、真珠湾への道のりから、海戦後の破竹の進撃、そして運命のミッドウェイ海戦、連合艦隊崩壊の序曲となったマリアナ沖海戦、終戦間際の紫電改「剣部隊」の活躍まで克明に綴る。 暗号について 珊瑚海海戦の頃から機密が漏れていた疑いがあったが、終戦まで「暗号の機密は厳に保持されている」と思いこみ、作戦をしていた。成功するはずが無いと反省。ミッドウェイ海戦、山本五十六の死等疑っては見たが、「解読されているはずは無い」の声に負けた。
作品名 風と雲と最後の諜報将校 陸軍中野学校第二期生の手記 著者名 原田 統吉 発行日:昭和48年5月1日
出版社:自由国民社
形式:四六版
目次
T 中野学校の章 : 「秘密戦」の門、新しい地平、大陸発見
U 国境の章 : 巣立ち、春浅く、反間諜、南満へ
V 黄土の街の章 : 渾沌の街、寒い季節、出逢い、黒い網、
凍る大地、軍と官との間、別盃
W 北斗の章 : 駐赤塔大満州帝国総領事館、G・P・U、
かけてきた罠、天井裏の眼、開戦
ストーリーの概要 中野学校ほど多くの謎を残したままでいる旧軍の組織は珍しい。幸福の二日前、重要書類は焼却され、記録は無い。「多くの謎を残している」、「秘密戦に対する正当なる評価」の二つのテーマから筆者は、元諜報将校として証言する。 暗号について 筆者が、暗号担当の頃の思い出として、当時の暗号に触れている。チタ領事館は、5字の暗号乱数表を使っていた。また、モスクワへクーリエとして行った伊藤参謀本部暗号班長の悲劇について詳述。
作品名 海軍乙事件 著者名 吉村 昭 初出:別冊文芸春秋123号:S48.3
発行日:昭和51年7月30日
出版社:文芸春秋
形式:四六版目次
「なし」ストーリーの概要 吉村氏が取材したドキュメンタリー。太平世戦争中の総和19年3月31日、パラオからダバオへ移動中、連合艦隊司令長官古賀大将の搭乗機と福留参謀長の搭乗機が撃墜された事件。
特に福留参謀長の2番機は、セブ島沖に不時着し、搭乗していた福留参謀長以下の連合艦隊司令部要員9名がゲリラに捕虜にされた事件。
機密書類等が敵に盗まれたにもかかわらず、十分な調査もせず、有利に解釈し、海軍軍令部は、参謀長以下を不問に付し、後に昇任させる等甘い判断をしている。
古賀長官の殉職はすぐに国民には知らされず、同年の5月5日に発表された。作戦計画書等の機密文書はのちに米軍の手に渡り、その後の作戦に甚大な影響を与えた。暗号書類は戦後公開されたアメリカの公文書の中から発見されている。暗号について 撃墜された2番機に搭乗していた福留中将が携行していたZ作戦計画、艦隊司令部用信号書、暗号書が敵の手に渡った。しかし、海軍は、それを認めず、海中に沈んだと結論付け、暗号書の更新を行わなかった。戦後公開された米の公文書により、作戦計画、暗号書等が米国に渡っていたことが事実であることは判明している。
作品名 海軍甲事件 (「海軍乙事件」所収) 著者名 吉村 昭 初出:別冊文芸春秋135号:S51.3
発行日:昭和51年7月30日
出版社:文芸春秋
形式:四六版目次
「なし」ストーリーの概要 1943年4月18日、連合艦隊司令長官山本五十六大将がソロモン諸島の最前線視察のため、一式陸攻に搭乗して移動中、米軍機の待ち伏せ攻撃を受けて戦死した出来事を「海軍甲事件」と呼称していた。
吉村氏は、山本長官を直掩していた零戦6機の飛行士で、生存していた柳谷氏に取材し、何故、山本長官が米軍戦闘機に無様に撃墜されたのかを語っている。暗号について 長官一行が、撃墜された原因のひとつとしてアメリカによる暗号解読によるものと検討されたが、4が1日に乱数表を変えたばかりなので、半月で敵が解読できるはずがない。更に、南東方面艦隊司令長官草鹿中将の視察を装う電報を発信し、敵の反応を見たが、何の兆候もなかったこと等から、アメリカによる暗号解読はなかったと結論した。しかし、戦後のアメリカの公表により暗号解読は事実であった。