暗号戦史

「セ行 作品」

作品名 西南の役と暗号
著者名 長田 順行
初出版:1981.12:青柿堂

発行日:1989.12.20
出版社:朝日新聞社
形式:朝日文庫
目次

序章 西南の役の概観
第1章 西南の役における両軍の戦略判断と指揮・通信
第2章 西南の役当時の連絡・通信手段
第3章 西南の役における特殊形式の暗号
第4章 明治維新政府の換字式暗号
ストーリーの概要
1877年(明治10年)の西南の役は、明治政府が維新後に大急ぎで導入した近代的通信、暗号制度の成果が実践で試された場でもあった。薩摩軍の拙劣な情報伝達方式に対して、官軍は予想以上の暗号と、当時普及していった電信手段等を駆使して自軍の行動を秘匿して、戦闘を有利に導いた。太政官暗号、陸軍省の暗号、部隊間の合言葉等豊富な実例を例示し、西南の役を中心に、明治政府の取った暗号について詳しく分析し、述べている、さすがに日本の暗号の第1人者である。
暗号について
特に第4章において、換字表、陸軍省暗号、元老院暗号、太政官暗号を解明し、明治政府の暗号を評価している。
作品名 戦艦「大和」暗号士の終戦      旧題:『「不戦兵士」小島清文』
著者名 永沢 道雄
初出版:1995.2:朝日ソノラマ
     (旧題)

発行日:2003.6.12
出版社:光人社
形式:光人社NF文庫
目次
第1部 : 分かったらついて来い。 言葉に気をつけなさい。 "ドラ息子ども"と海軍通信学校。 重巡麻耶はリンガ泊地へ。 勝っている側の情報の方が正しい。 出撃の前夜。
第2部 : 麻耶がやられた、撃沈だ。 断末魔の戦艦武蔵。 シブヤン海の反転の謎。 スリガオ海峡の惨劇。サマール島沖の海戦。 もう帰ろう。 追われる者。 これで日本は負けた。 大和を退艦して。
第3部 : 再び戦場クラークへ。 隊長、危ない!部下たちをどこに連れて行くのか。 小島小隊は六人になった。 包囲網を脱出。 
 
ストーリーの概要
目次続: 隊長、戦争が終ったら。 ジャングルの王者の死。 誰も狂気ではないのか。ここまで来ればやるしかない。
第4部: 投降。 レイテからハワイへ。 イロコアポイント収容所。 パールハーバーのサイレン。
戦艦『大和』艦橋の中枢部で、艦隊司令部の作戦指導を見てきた一海軍予備学生が、栗田艦隊の謎の反転等零手海戦の真実を語る。海戦後における比島山中の飢餓と彷徨の果に待つものは。(目次で推察できるでしょう)
暗号について
海軍通信学校で学び、戦艦「大和」で敵通信の解読任務に当たった暗号士としての実話。具体的な解読の話はないが、海軍の暗号について解説されている。
作品名 零戦の真実
著者名 坂井 三郎
発行日:1992.4.20
出版社:講談社
形式:四六版
目次
第1章 太平洋の覇者
第2章 零戦の隠し味
第3章 戦闘以前の問題
第4章 海軍戦闘機隊の悲劇
第5章 軍隊の要は戦闘にあり
第6章 零戦、運命の日
ストーリーの概要
撃墜王といわれた著者・日本海軍の戦闘機パイロットが、太平洋で戦った3年9ヶ月の事実を正確な記録として後世の人々に伝えるために記述。零戦の強い秘密あるいは欠陥、海軍兵科の下層階級の生活の実態、零戦パイロットとしてあるいは先任搭乗員としての体験談。海軍の栄光と影の部分を証言。
暗号について
多くは語られていないが、連合軍に海軍の暗号が解読されていたことが敗因の大きな要素である。第1線で必死に戦っても、情報が漏れては戦にならない。暗号のみでなく、旧海軍の情報管理のお粗末な事例を述べている。
作品名 戦争(WARS) ウソのような本当の話
著者名 びっくりデータ編集部
発行日:1991.10.5
出版社:青春出版社
形式:青春BEST文庫
目次
1 兵隊たちも腰を抜かした戦場のびっくり怪事件
2 作戦の天才たちはアイデアも奇想天外!
3 戦争が生み出したとんでもない副産物とは?
4 大戦争を勃発させたあきれかえる原因
5 無敵の名将軍にも情けない過去があるもんだ
6 誰もが信じて疑わない戦史の常識を覆す新設
7 水面下で暗躍する武器なき秘密の戦士たち
8 戦いの明暗を分けた知られざる事情
9 TVには映らないこれが戦争の残酷物語だ!
ストーリーの概要
戦争というギリギリの極限状況の中で起きた、ありとあらゆる不思議な出来事や、信じられない美談珍談醜聞、とんでもない快挙愚挙などの物語集。古代ギリシャの戦争から、湾岸戦争までの、古今東西の愚かな戦争中の事象を紹介。
暗号について
ミッドウェー海戦の暗号解読、朝鮮戦争での"睾丸"、シーザー暗号、暗号解読の秘密を守ったチャーチル等が紹介されている。


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