暗号戦史
「ワ行 作品」
作品名 われらかく戦えり    海軍少年電信兵・海軍少年飛行兵
著者名 海軍通信学校四十四期生会
発行日:s57.10.15
出版社:非売品
形式:四六判
目次
* ハワイ奇襲部隊
* マレー沖海戦部隊
* ウェーキ島攻略部隊
* 比島蘭印攻略部隊
* 南洋群島方面部隊
* 北洋部隊
* 内地部隊・その他
* 終戦秘話
ストーリーの概要
昭和11年9月1日、海軍通信学校に入学し、12年7月29日、第44期普通科電信術練習生課程を卒業した、海軍少年電信兵、少年航空兵経ちの手記。

特に参考になる作戦記述
○ 第1潜水戦隊司令部付(伊九潜)・高橋正夫
 ・潜水艦による米本土周辺に対する散開、配置の様子
 ・所謂九軍神「甲標的・極秘兵器特種潜航艇」の行動に関する記述
暗号について
* ハワイ奇襲部隊
 ○  航空母艦「飛龍」:森本権一
  ・12月2日、「ニイタカヤマノボレ」を受信
  ・トツレ連送、トトト連送、トラトラトラ連送
  ・米側は平文送信
 ・・・・この種記述は、数多くあるので、以下省略する。

* マレー沖海戦部隊
 ○ 敵艦見ユ!―第五潜水隊旗艦「由良」:宮崎稔
  ・「ウミ放送」・・・?
  ・「伊六十五潜」からの入感、暗号室との連携・・・「敵レパレス型巡戦二隻見ユ、地点・・・一五一五」
  ・電話暗号の使用・・・細部不明
  ・敵発見の飛行機からの電文は全部平文・・・迅速性優先・・・日本海軍もやっていた!

* ウェーキ島攻略部隊
 ○ 第六戦隊司令部付「青葉」:東畠亀三
  ・「軍機親展電報、参謀翻訳すべし」・・・暗号書と電報をもって幕僚室へ。幕僚が忙しくて結局自分で訳す。
  ・「ニイタカヤマノボレ一二〇八」に対する疑問点
  ・米太平洋艦隊の動静に関する情報電報に対する疑問点
  ・「トラトラトラ」に対する疑問点
  ・沈没した駆逐艦から米軍は暗号書を本当に引き上げたのか?
  ・暗号作業の効率化のための工夫

* 比島蘭印攻略部隊
 ○ 駆逐艦「黒潮」:崩田春夫
  ・「新高山登れ1208」の受信・・・何のことやらチンプンカンプン

* 内地部隊・その他
 ○ 第一聯合通信隊司令部付:関健児
  ・真珠湾攻撃成功の第1報・・軍機指定・・・暗号分隊士実施・・・崩れ箇所翻訳出来ず・・・実施を依頼される
   以前、暗号解読班(翻訳不能のものを解読するための専務班勤務を経験していたので解けた)
 ○ 大和田海軍通信隊:是永孝
  ・大和田通信隊での解読状況:S班(対ソ)

* 終戦秘話
 ○ D暗号を語る:東畠亀三・・・詳細に記述されている
  ・D暗号とは
  ・D暗号の構成
  ・作成と翻訳
  ・D暗号の解読
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