暗号戦史
「ヤ行 作品」
作品名 山本五十六  上下
著者名 阿川 弘之
発行日:1973.2.27
出版社:新潮社
形式:文庫
目次
「なし」 
ストーリーの概要
 素晴らしい伝記文学である。 山本五十六という「人間」を見つめ、歴史的にみてかれに良かった点、悪かった点を冷静に記述。
 山本五十六といえば、太平洋戦争の始まりである真珠湾攻撃を指揮した人物として高名であるが、彼の柔軟な思想や海外についての豊富な見識が描かれている。そして、彼は政府・海軍の中で最も日米戦争や三国同盟にも反対した人物であることがわかる。
 駐米日本大使館付武官としてアメリカはもとよりメキシコなどにも足を伸ばして見識を深!た時代。飛行機時代を最も強く予見した男が、反対しつつも航空機の奇襲で開戦してしまった悲劇。
 連合艦隊司令長官に任命された山本五十六が、いよいよ真珠湾攻撃を固め、昭和18年4月18日、ブーゲンビル島上空において敵意の襲撃を受け壮絶な最後を遂げるまで克明に記述。
世界を震撼させた天才提督の栄光と悲劇を、膨大な資料と存命者の口述を基に、生き生きと蘇らせている。
 あまりにも真実を書いたため、山本の遺族や支持者から訴訟を起こされたと、作品後記に書いている。
暗号について
特に下巻
* 「ニイタカヤマノボレ1208」の暗号電報送信の要領、当時の海軍の暗号について
* 真珠湾奇襲時の日米の作戦暗号。米軍の平文送信。
* 最後通牒の暗号電報の処理と米側の暗号解読
* 吉川猛夫のスパイ活動、ウィンド・メッセージ。
* ミッドウェー海戦時の暗号使用と米の暗号解読。
* 山本長官撃墜事件に関する暗号と米の暗号解読。
  四六版
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