海外の暗号小説
第82話 モールス符号は誰が発明したか? H20.10.19
電信で使用される「モールス符号」、暗号に大いに関係するものである。

では、これは誰が発明したのか? 一般的にはモールス(サミュエル・モース)が発明したといわれており、だから「モールス」なのだろう。

1937年、サミュエル・モースが「水銀接点式電磁石電信機」により、ニューヨーク市立大学で公開実験を行い、大成功した。距離は、わずか520m。
使用した電文は「電信実験成功、1937年9月4日」だった。この電文は、まだモールス符号ではなく、数字の組み合わせを暗号表で変換した方式だった。
  例:「215:成功」、「36:実験」、「58:電信」

距離を延長するために、送信線の途中で電圧を上げる装置を開発した。この機械名は、駅馬車の中継ぎ駅の名前「リレー・ハウス」と機能が似ていることから「リレー」と名づけた。

1844年、ワシントン〜ボルチモア間(約64km)の線路敷を利用し電信実験を行い、成功した。このときの電文は、「神は何を為したまいしか《WHAT HATH GOD WROUGHT》」で、「モールス符号」で送信した。

では、このモースル符号は誰がどのようにして作られたのか?・・・・助手・「ベイル」である。
彼は、自らモーリスタウンの新聞社を訪ね、活字の使用頻度を調査し、頻度の多い文字に簡単な符号を割り当てて決めたのである。

明治の初め、日本に電信あ導入されたとき、何も考えず「ABC符号」をイロハ順に置き換え「和文モールス符号」を作ったため、使用頻度を考慮しない不便な符合を使うことになった。

ポーの「黄金虫」を関係者の誰かが呼んでおり、暗号解読に頻度を考えたことを知っておれば、日本も使用しやすい和文モールス符号が出来たであろう。
inserted by FC2 system