はじめに
1 訓注と片仮名
・ 片仮名の起源・・・訓注・・・漢文を日本語として読み下すための言語上の技術
・ 幹事による日本語の一字一音の表記法・・・万葉仮名
・ 片仮名と平仮名へ
2 片仮名への道
(1) 上代仮名遣いと万葉仮名
・当時の人は濁音を含め、90種近い音を区別して使用
・万葉仮名の総数:「古事記」→165種、「日本書紀」→527種、「万葉集」→580種
(2) 万葉仮名の選定と字体の分解
・中国起源の省字(せいじ)の影響・・・・偏、旁等一部を採用して片仮名化
(3) 濁音の表記
・濁音の生起の経緯
(4) 字体の統一
・初めは個人個人、同一人でも数種の字体
・一般的には、平安時代後期に普及、今日の片仮名に近くなるのは、院政期(12世紀)
3 訓注の暗号的時代区分
・ 平安時代初期・・・符牒の時代
・ 平安時代中期・・・消極的な暗号の時代
・ 平安時代後期・・・積極的な暗号の時代
点本に暗号を使用・・・換字式暗号
4 片仮名の生い立ちと暗号
・ 文字は、初めて接する人にとっては「暗号」
・ 万葉仮名の対応表は一種の換字表
・ 貴族にとっての片仮名は、民衆にとっては暗号・・・・広まるに従い、日本語としての片仮名が誕生
・ 秘匿の役割・・・各州は・各博士家の隠し点
* ことばは暗号であった! |