暗号理論
[ニ行 作品]
作品名 ニューヨークタイムズの数学
著者名 ジーナ・コラータ 編 小川浩一、河野騏一郎、宮本寿代、守信人、坂井公 監修
発行日:2016.5.25
出版社:WAVE出版
形式:文庫A5
目次
第1章 
数学とは何か?
第2章 統計学、偶然の一致、驚くべき事実
第3章 広く知られた問題の数々: 解決済みの問題と未解決の問題
第4章 カオス、カタストロフィー、ランダムネス
第5章 暗号学と、絶対に破れない暗号の出現
第6章 数学の世界に登場したコンピューター
第7章 数学者とその世界
概要
 数学とは、科学か芸術か?

 自然や生活に関連する「数」の不思議から、希代の天才数学者たちの素顔とその苦悩まで──。

 本書は、ニューヨークタイムズに掲載された「数学」に関するコラムを編纂した一冊です。
 「カードを完璧に混ぜるには、何回シャッフルすればいい?」、「ジャムの中のイチゴはなぜ瓶の上に集まり、下にはシロップが溜まるのか?」という日常的な話から、「鳥の群れの秘密」、「雪の結晶はなぜ左右対称で全て違うのか?」という自然をテーマにしたエッセイも掲載。
 また、数学者を悩ませ続けた様々な未解決問題、それに苦悩する人間の実像も綴っています。
 そして統計学、カオス理論、暗号論、コンピューターの歴史などを、人間がいかに数学を駆使して進化させてきたかを描いています。

* 661ページの大作です。読むだけで大変!
要旨
第5章 暗号学と、絶対に破れない暗号の出現

* 暗号研究にいやがらせを受けたと主張・・・NSAの圧力
 ・刑事告発の脅し ・コンピューターの錠前 ・脅しと受け取られた手紙 ・NSAの否定

* 研究者ら公表前チェックに同意へ・・・安全保障の問題
 ・管理開始への懸念 ・予算をめぐる争い

* 暗号学の進歩に対し保安規定を厳格化・・・解読困難な暗号システムの公開に懸念
 ・背景 ・管理に懸念 ・管理に反対 ・報告書に異議 ・全体情勢

* 秘密保護の新手法を発見・・・ゼロ知識証明
 ・質問のやり方 ・実際的な応用 ・航空機の信号を守る ・コンピューターに接続する

* アメリカ政府の一時差し止めに怒り・・・NSAへの譲歩の結果
 ・数学と暗号学 ・軍事という単語 ・扱いにくく注意が必要

* 困難な数学問題を解決・・・数百台のコンピューターの結合による100桁の素因数分解に成功
 ・可能な限り分解しにくく ・「わたしたちは賭け金を引き上げた」 ・秘密の鍵を守る ・スーパーコンピューターの能力
 ・手法は新しくない ・全部そろった ・次は106桁

* 最大の割り算、数学の巨大な一歩・・・155桁の割り算
 ・システムに最初の割れ目 ・秘密が危うい ・より広い応用も視野 ・2・3か月で答え ・ジグソーパズルのように

* 暗号を破る数学の道具を科学者が考案・・・イスラエル人の開発 「データ暗号化標準(DES)の解読」
 ・システム変更はまだ先 ・電子メールでニュース ・もとはIBMの仕事

* 攻めあぐねる暗号研究者、限界に挑戦・・・DESは強固
 ・手掛かりがない

* 白昼堂々と暗号論争暗号技術の管理への不満
 ・誰でも使える技術 ・意見の相違を調整 ・企業に新しい気運 ・対立する要求

* 政府の暗号機関が民間と縄張り争い・・・NSAによる暗号の標準化
 ・内国際入庁が技術をテスト ・秘密主義に抗議文 ・公式の論理 ・より大きな野望を抱くNSA ・官民の論争 ・不安定な雇用保障

* コンピューター暗号は解読可能と研究者が証明・・・512ビット暗号は破れる

* ニック・パターソン─冷戦の暗号研究者、DNAの秘密に挑戦

* 安全保障への脅威リストに数学も

* 賞はさておきP対NP問題の余波続く

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