| 作品名 |
一海軍士官の回想 開戦前夜から終戦まで |
| 著者名 |
中山 定義 |
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発行日：S56.9.30
出版社：毎日新聞社
形式：四六判（函） |
目次
Ⅰ 北米時代
Ⅱ 南米時代
Ⅲ 海軍省軍務局時代
中山定義：明治38年島根県に生まれ、海軍兵学校・海軍水雷学校・海軍大学校卒。連合艦隊勤務、支那方面艦隊参謀を経て米国駐在、ブラジル大使館附武官輔佐官、チリ公使館附武官となり交換船で帰国後、海軍省軍務局員。海軍中佐。戦後、海上自衛隊佐世保地方総監、幹部学校長、統幕事務局長、海上幕僚長などを経て昭和38年退官。 |
| ストーリーの概要 |
太平洋戦争開戦前夜、最後の米国駐在として緊迫の北米へ。さらに南米チリに転じ、戦時下情報活動に従事。国交断絶―帰国後は海軍省軍務局員として東条内閣打倒、終戦工作に挺身する。
目次の細部
Ⅰ 北米時代
＊危機せまる米国へ
井上成美参陳長の憂い／「米閥駐在を命ずＬ／「鎌倉丸」の乗客たち／野村大使の述懐／神ならぬ身／北米大陸に第一歩／Ｇメンに追跡される／ワシントンヘ
＊プリンストン大学
大の日本湘軍ファン／アインシュタイン博士／直接の殺し介いは避けよう／教会の反日演説／レーダー悄報／アナポリス見学
＊視祭旅行
一か月のドライプ旅行／在留邦人に時局講演／大西洋の独・英艦隊決戦／米大統領の「国家非常事態宣言」／立花事件
Ⅱ 南米時代
＊アルゼンチンとブラジル
次は中山だ／米国から南米へ／チリ進出を意見具申／欧州から転進の海軍使節団／最後の日本船「東亜丸」／来るべきものが来た
＊日米開戦下のチリ
アンデスを越えて／チリ公使館附海軍武官／ドイツ武官と情報活動／自前の情報宣伝戦／大本営発表／盗聴覚悟の電話連絡／ついに国交断絶／監禁生活
＊帰国の途へ
第二次交換船／帰国の途へ／上甲板の「海ゆかぱ」／交換船「帝亜丸」／昭南寄港／マニラから最後の航海へ
Ⅲ海軍省軍務局時代
＊新任務と帝国議会
帰朝報告に反応なし／新配置
＊ブレーンートラスト
調査課のブレーンートラスト／二年現役主計士官のこと／地下大食堂の激論／石川信吾少将の政治活動
＊東条政権の崩壊
反東条熱に驚く／四方東京憲兵隊長／自滅の道をたどる／潜行する内閣打倒運動／海軍人事に陸軍の横槍／「敵はついに倒れたぞ」／飛行機工場の現実／原子爆弾
＊小磯・米内協力内閣と海軍
海軍に活気戻る／米内大臣と井上次官のこと／大臣演説草案に四苦八苦／陸軍強硬派からのアプローチ
＊鈴木内閣と終戦
小磯内閣から鈴木内閣へ／激化する空襲／本土決戦の準備／混乱の第八七臨時議会／身を切られる思いの終戦工作／幻の大和大本営／ぐずぐずしてはいられない／エピローグ
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| 暗号について |
＊ ワシントン武官室への伝言・・・キーホルダーを細工して保管・・・危険を察したら飲み込め！
＊ 鎌倉丸で奥村書記官と同船・・・最後通牒電報に取り組んだ外交官
＊ 南米時代：最も神経を使ったのは暗号通信・・・一人で実施
＊ 開戦3日前・・・ワシントン海軍武官室から暗号関係処分の電報受信
＊ チリ進出時・・・自分用の暗号書なし→簡単な換字式携帯用で間に合わせ
＊ ミッドウェー開戦時の情報電報・・・暗号電の内容は出鱈目・・・大恥をかく
＊ 東京～ブエノスアイレス間の電話・・・盗聴対策・・・海軍士官用隠語・略語の混用
＊ 巻末の注：最後通牒電報処理の実態を注記 |
