暗号戦史
「カ行 作品」
作品名 海軍士官の隠語  (「別冊1億人の昭和史:日本海軍史」所収)
著者名 青木 勉
発行日:S54.7.25
出版社:毎日新聞社
形式:雑誌(B5)
目次

帝国海軍の栄光と終焉:その80年の航跡を追う

(日本の戦史別巻2)
暗号について
海軍士官が使ってきた隠語について、事例を用いながら解説。
*海軍の暗号は解読されたが、隠語はシャバの人や下士官兵にはおいそれとは悟られなかった。
*士官(主計中尉)になった当初は、他の士官の会話がさっぱり分からず、先輩の手ほどきを受ける。200近い単語を4〜5日でマスターしたが駆使するまでには、なお2〜3ヶ月かかった。
*例
 「おい、テッポウ。昨日は、ケップのお伴でレスに行ったところ、ワシのインチが現れてねえ。ケップの手前、仕方がないからシレッとしていたが、その辛いこと。後でチンクで会う約束も出来ずにご帰艦さ。トコロデ、チンクのマイナスが、だいぶたまったわい。シケにイッサツいれるか・・・」

 「砲術長よ。昨日、艦長のお伴をして、料亭に行ったところ、私の馴染み芸者が座敷に現れた。艦長の前なので、仕方なく知らん顔の半兵衛を決め込んだが、大変辛かったぞ。後で待合で会う約束も出来ずに艦に帰った。ところで待合の借金がだいぶたまったな。主計長に俸給の前借を頼むことにしようか・・・」

*海軍用語・・・@正式の略号 A英海軍の指導の訛り B日常会話における海軍独自の日本語 C隠語
*隠語・・・・「士官用」と「下士官用」
*隠語のいわれの説明あり
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