作品名 |
日本外交史23 日米交渉 |
著者名 |
加瀬 俊一 |
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発行日:45.11.20
出版社:鹿島研究所出版会
形式:四六判(函入り) |
目次
第1期 松岡外務大臣(第2次近衛内閣)の時代
第1章 松岡外相と野村大使
第2章 交渉の発端
第3章 日米諒解案の提示
第4章 日米諒解案の紛糾
第5章 日米諒解案の停滞
第6章 松岡外相の辞任
第2期 豊田外務大臣の時代
第7章 首脳会談の流産
第8章 第3次近衛内閣の瓦解
第3期 東郷外務大臣(東条内閣)の時代
第9章 最後の努力
第10章 交渉の決裂 |
ストーリーの概要 |
1941年4月から12月まで続いた日米交渉の全貌を解明。この交渉が決裂して大東亜戦争となり、日本は悲惨な敗戦を招いた。どのようにして交渉が始まり、どのような曲折を経て破局したのか。
近衛・野村の責任を問うより、日本の国情に禍根があった。国家意思が分裂していたから、一貫した合理的国策は到底樹立出来なかった。
・軍部の独裁的横行を許した政治的体質
・米も独善的態度
・松岡・豊田・東郷の3外相
・三国同盟と日米交渉
・中国駐兵(撤兵)問題
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暗号について |
第9章 最後の努力
第3節 傍受電報の曲訳
*米による日本外交暗号の傍受・解読・・・マジック・・・誤訳、曲訳
・「熟議の結果交渉を継続する」 → 「いま一度交渉継続を賭す」
・「広告の安危に係わる」 → 「このサイコロのひとふりに国家の運命を賭ける」・・・いかにも不真面目な印象
・[翻案は最終的譲歩案にして」 → 「最後通牒なり」
・「駐兵期間はおおむね25年を目途とする」 → 「漠然とかかる期間は25年に亘るものと答えられたい」
その他:何箇所かに例示されている。 |