暗号戦史
「ヌ行 作品」
作品名 盗まれた暗号 前編    (THE BROKEN SEAL)
著者名 ラディスラス・ファラゴ (Ladislas Farago)    (訳:堀江 芳孝)
発行日:昭和42年6月5日
出版社:原書房
形式:B6(ソフト)
目次
第1部 暗号・解読者たち
1 ヤードレイとブラックチェンバー、 2 外交上のとらんぷ
3 第2,646号室の秘密、4 巡洋艦マーブルヘッドの任務 5 紳士はお互いに他人の信書を読むものではない。

第2部 暗い谷間に
6 神聖なもの秘密なものなし、 7 赤いじゅうたん、8 ブラックチェンバーと第29号室、9 紫の暗号

第3部 ゆがんだ戦争への道
10 少しの資本でやる戦争、11 Z作戦、12 ハワイに対する眼と目、13、「マジック」の混乱、14、「ジョン・ドウ」の秘密任務、15 危機、16 「マジック」の最良の時
ストーリーの概要
ブラック・チェンバーの実質的創始者・ヤードレイの解雇に伴う日本の外務省に対する秘密情報の漏洩・出版事件等、次いでフリードマンによる日本外務省の機械暗号の解読、開戦前の日本政府の混乱振り・日米の外交の実態及び暗号解読作戦の実態を赤裸々に述べている。米による「マジック」の事実の最初の暗号戦史書とも言える。
暗号について
米国による日本の外交暗号解読の事実。極めて具体的な暗号作戦。米大統領に全て暗号解読による情報が伝わっていなかった事実、軍と政治の権力争いの一端も見られる。
作品名 盗まれた暗号 後編    (THE BROKEN SEAL)
著者名 ラディスラス・ファラゴ (Ladislas Farago)    (訳:堀江 芳孝)
発行日:昭和42年7月10日
出版社:原書房
形式:B6(ソフト)
目次
第4部 衝突への道
17 兵棋演習、18 手がかりを見逃した、19 パールハーバーのスパイ、20 「私が戦争を起こす事ができる」秘密連合、21 日本艦隊はいかに発見されずに住んだか

第5部 惨禍の前触れ
22 プラトンの最後の立場、23 日本の兵力展開、24 不決断の1週間、25 前夜のマジック、26 1941年12月6日のルーズベルト、27 ぞっとする数時間、28 「これはパールハーバーだ」
ストーリーの概要
真珠湾攻撃の約2ヶ月前、山本長官によるハワイ攻撃の訓示、さらには戦争計画の検討等、開戦前の日本の準備、米国の情報収集状況、在米大使館の電報受領時の対応、英国の暗号解読後の活用、ハワイにおける情報収集合戦等、具体的に資料に基づき記述されている。
前編・後編共に暗号戦史として必読の書であろう。
暗号について
日本の暗号が解読されていると言う情報が入りながら、最も大事な外交暗号を変えずにいた日本の外務省、日本海軍の暗号対処、日本の各種暗号の事例を多数紹介。更には、解読した情報を如何に米は活用したのか。


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