作品名 |
戦時期日本の暗号解読とアメリカの対応―暗号運用の観点から
(「Intelligenc9号」所収) |
著者名 |
森山 優 |
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発行日:2007.11.28
編集:20世紀メディア研究所
出版社:紀伊国屋
形式:(雑誌)B5 |
目次
【特集■対ソ・対ロのインテリジェンス活動】
・在外公館の対ロ・インテリジェンス活動/佐藤優
【討論】特集テーマをめぐって/加藤・佐藤・山本
・情報戦のなかの「亡命」知識人/加藤哲郎
・第二次大戦期における北欧の日本陸軍武官室の対ソ・インテリジェンス活動 /山本武利
・第二次大戦期日本の暗号解読における欧州各国との提携/宮杉浩泰
・〔資料紹介〕暗号解読をめぐるSSUへの広瀬栄一の供述/解説・訳:宮杉浩泰
・日本・ポーランド暗号協力に関する一考察/木村洋
・戦時期日本の暗号解読とアメリカの対応――暗号運用の観点から/森山優
【一般論文】
・wwUインド・ビルマ戦域における英国の対日宣伝
・週刊子供マンガ新聞」の時代/小野耕世
【資料紹介】
・ ビルマ戦域における101分遣隊の活動
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ストーリーの概要 |
日本は情報音痴として評価されている。暗号も解読されたた例ばかり紹介されている。
英米はどうか?冷戦期に長期間東側のスパイの浸透を許し、核兵器の情報を盗まれ続けた。
また、開戦劈頭の真珠湾攻撃と東南アジアの欧米植民地の失陥は、英米側の情報戦の惨敗ではないか。
米の暗号被解読への対応を題材として、暗号の運用に際して関係者が陥りがちな共通の課題を整理した。 |
暗号について |
1 問題の所在
*日本による国務省暗号の解読状況の解明・・・戦前期は殆ど解読していた。
*ストリップ暗号の解読は、人間の問題・・・運用上の誤り
*日本の外交暗号を解読していたが、その中に他国の暗号解読情報が含まれていた。
また、英は、分析により日本が英米の暗号を解読していたことを察知していた。
→何故、日本の暗号解読について低い評価しかないのか?
2 アメリカ国務省暗号の被解読とその対応
*非常時の対処・・・暗号を解読していることが分かると対策をたてられる。
*日本は中国国民党の暗号を解読していた。共産党の暗号は解読できなかった。
*各国とも、自国暗号の被解読については否定的になる。
*米は英からの情報により、ストリップ暗号が解読されているのを承知・・・どのように暗号を強化したのか?
3 ストリップ暗号の強度試験
* ストリップ暗号の運用方法
・connfidential:システム56、 Secrete:システム6
* 最初の指摘 無視された警告
・特定段の偏用という人為的な問題・・・ウィリアム賞あの警告を無視
* システム56の強度試験
・ストリップの使用期間の短縮:3カ月から1カ月へ
・強度が弱いことが確認される・・・Channel elimination方式の導入
* システム6の強度試験
・1994年4月・・より強度の強い方式へ
・独自の研究を継続的に実施していた。
4 日本の情報将校は何を語ったか
*ヴィシー米大使館における暗号化ミスに乗じて解読した・・・新旧システムを併用していた。
*フリードマンの推測と一致? |