暗号戦史
「タ行 作品」
作品名 太平洋戦争の1347日間   (「歴史と人物 60年冬号」所収)
著者名 座談会 : 佐薙毅、三代一就、吉井道数、入江籌直、三上作夫、関口鑛造、吉田俊雄、秦郁彦
発行日:S60.12.1
出版社:中央公論社
形式:雑誌
目次
「なし」

*太平洋戦争シリーズ
概要
緒戦の勝利から敗戦の日まで日本海軍の頭脳といもいうべき軍令部は、いかに戦い続けたか
軍令部在籍者座談会:司会・秦郁彦
・連合艦隊との大論争: ハワイ作戦をめぐっての論争
 編成:軍令部は2個艦隊、連合艦隊は3個艦隊・・・・南雲司令長官の要請を山本長官が承認
     黒島参謀が、伊藤軍令部次長に「山本長官の辞職」説をつきつけ、永野軍令部総長が決断
     軍令部作戦部は、「零戦をもっとよこせ」と言わせないことを一筆書かせた。
 作戦:軍令部は南方作戦、連合艦隊はハワイ作戦
     軍令部・・・ハワイ作戦は燃料補給、機密保持が問題、なんっぽさ苦戦は当面の緊急にして最重要な作戦。
     連合艦隊:山本長官の意思が固い。
・居眠りしていた永野総長
  英国からの帰朝報告時、永野総長は居眠り。イギリスなんか歯牙にもかけていなかった。
  「八木式アンテナ」、レーダーの実用化の報告は感謝された・・・・電探の研究が始る。
・なぜ西進しなかったのか
  開戦直前の大本営政府連絡会議での戦争終結の見通し「独と連携してまず英を屈服、米の孤立化・戦史喪失」
  しかし、戦争開始後、逆に東へと向かうのは?・・・・ガ島作戦で予定が狂う。 連合艦隊が、消極的。
・ミッドウェー作戦に猛反対
  連合艦隊:再び「山本辞職」で脅し
  軍令部内:作戦部は猛反対、しかし、伊藤次長が連合艦隊案に同意してしまう。審議なしに。
・連合艦隊幕僚の驕り
  どう見ても成功の算のない作戦に、理屈抜きの強行。図戦の結果も無視。
  山本長官は反対だったのでは。宇垣参謀長以下の驕り、積極主義。
・ハワイ攻略、さらに米本土へ
  全くの暴論
・暗号は解読されていなかった?
・作戦地図でも破れたり
  作戦海域が広がるが、地図皆無。米軍はカラーの地図を全将兵に
・見逃された「東」情報
  スペインの須磨公使からの情報に気がつかなかった。
・山本長官の戦死以後
  連合艦隊と軍令部の気脈が通じ始めた。
・終戦前夜の軍令部
  連合艦隊司令部が日吉の地下壕、穴に入って指揮するようでは終わりだ
暗号について
・暗号は解読されていなかった?
 18年1f月、ガ島で伊号第1潜水艦の沈没から乱数表を盗まれた。
 ミッドウェー作戦では、策略にひっかかった。「AF」問題
 秦氏:米の解読原文の印象・・・完全に読まれたのは2割強・・・一部でも推論される。
 第1水雷戦隊の電報が多数読まれていた。
 レイトン情報参謀の総合的な分析は確かなもの
・山本長官の戦死以後
 長官の視察予定、完全に解読されていた。
 しかし、軍令部の関係部署は、「絶対に大丈夫」と回答
 米の解読技術は逐次進歩・・・乱数表を変えてもその生命はせいぜい1週間程度だった。
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