暗号戦史

「タ行 作品」

作品名 大東亜戦争「敗因」の検証
著者名 佐藤 晃
発行日:1997.8.10
出版社:芙蓉書房出版
形式:B6、ハード
目次
第1章 海軍統帥権の独立
第2章 なぜ基本戦略は崩壊したか
第3章 独断・海軍の第2段作戦の誤謬
第4章 「太平洋の護りは万全」だったか
第5章 「絶対国防圏」無視の海軍
第6章 もともと無理な「あ号作戦」
第7章 海上交通破壊戦は海軍の任にあらず
第8章 敗戦への道
第9章 架空戦史
ストーリーの概要
対米戦争の主役である海軍のお粗末な戦い。どこを探しても「戦略」のかけらもない。情報能力がなく、後方兵站に意を用いた後もない。日本海海戦に勝利して、連合艦隊は近隣に敵を失った。軍令部・連合艦隊の中枢は眠ったまま35年を過ごした。戦後、マスコミは日本政府と陸軍を悪玉にし、海軍の欠陥を指摘せず海軍善玉論を展開してしまった。海軍軍人もそれに乗り、自ら敗因を探ろうとしなかった。
暗号について
「開戦後の暗号戦争の一方的敗北」「山本の戦死でも暗号普遍の不思議」の項目を設けて、海軍の暗号取り扱いのお粗末さを指摘している。米英に解読された外務省暗号と海軍暗号、解読されなかった陸軍暗号の実態。
作品名 太平洋暗号戦史      (スパイ戦史シリーズ B)
著者名 W.J.ホルムズ             (妹尾 作太男訳)
初出版:S55.11:ダイヤモンド社

発行日:S60.4.15
出版社:朝日ソノラマ
形式:文庫
目次
1 パール・ハーバー 2 戦闘情報班の出現
3 開戦前の通信解析と暗号解読
 4敗北感からの脱却
5 情報と決断 6 暗号解読に燭光 7 珊瑚海海鮮
8 日本海軍の戦略構想 9 ミッドウェイ海戦

10 ロシュフォートの解任 11 兵用地点図の解読
12 山本提督機の撃墜 13 機雷情報の収集
14 押収文書 15 サイパンからフィリピンへ
16 硫黄島から沖縄へ 17 秘密は両刃の剣

ストーリーの概要
アメリカ側に渡っていた日本連合艦隊の機密命令。解読され、そのため山本提督の死を招いた海軍の暗号。ミッドウェー作戦も、その開戦前に全てが米軍側に知られたいたと言う真相。その他、太平洋戦争中の暗号にまつわる数々の事実を米軍側から描いたもの
暗号について
上記参照
作品名 太平洋戦争49の謎   開戦前夜から玉砕敗戦まで
著者名 副田 護
発行日:平成4年8月15日
出版社:廣済堂出版
形式:KOSAIDO BOKKS(新書)
目次
検証1 開戦進攻に見る日本軍無敵神話の謎
 
謎1 真珠湾奇襲攻撃が遅れた真相
検証2 戦局反転を生み出した日米指揮官の資質
検証3 特攻玉砕を生み出した陸海軍の発想
 
謎30 海軍乙事件に秘められた謎
検証4 斜陽終戦を迎えた日本のさまざまな戦い
ストーリーの概要
緒戦の勝利は、物量で勝っていたから当然だったこと、1943年ごろから参謀本部内ではすでに和平工作が行われていたこと、海軍の参謀は頭が固かったのに比べ、陸軍の参謀の方が柔軟だったこと等太平洋戦争の真実は他にあるのではないかという疑問集、49。
暗号について
謎1、謎30に暗号に関する疑問・真実が記述されている。日本大使館員の実態が他の本とは異なり、これが真相かと思うと今の外務省と同じか、延長線上だな。
作品名 大本営が震えた日
著者名 吉村 昭
初出版:S42.11:新潮社

発行日:S56.11.15
出版社:新潮社
形式:新潮文庫
目次
・上海号に乗っていたもの ・開戦司令書は敵地に ・杉坂少佐の生死 ・墜落機の中の生存者 ・意外な友軍の行動 ・敵地をさまよう二人 ・斬首された杉阪少佐 ・イギリス司令部一電文の衝撃 ・郵船「竜田丸」の非常航海 ・南方派遣作戦の前夜 ・開戦前夜の隠密船団 ・宣戦布告前日の戦闘開始 ・タイ進駐の賭け ・ピプン首相の失踪 ・失敗した辻参謀の謀略 ・北辺の隠密艦隊 ・ 真珠湾情報収集 ・「新高山登れ1208」 ・これは演習でない
ストーリーの概要
S16.12.1午後5時過ぎ、大本営はDC3型機「上海号」が行方不明になったとの報告を受けて、大恐慌に陥った。機内には12月8日開戦を指令した極秘命令書が積まれており、空路から判断して敵地中国に不時着した可能性が高い。もし、その命令書が敵軍に渡れば、国運を賭した一大奇襲作戦が水泡に帰する。太平洋戦争開戦前夜、大本営を震撼させた、緊迫のドキュメント。
暗号について
戦争中の暗号書配布、敵通信の傍受・暗号解読等の実話も沢山含まれている。
作品名 大本営参謀の情報戦記   情報なき国家の悲劇
著者名 堀 栄三
初出版:1989.9:文芸春秋

発行日:1996.5.10
出版社:文芸春秋
形式:文春文庫
目次  (暗号関連抜粋)
T 陸大の情報教育
U 大本営情報部時代(1)  4 「海軍の暗号がやられている!」
V 大本営情報部時代(2)  2 情報戦から見た真珠湾攻撃
W 山下方面軍の情報参謀に 5 米軍通信の諜報と情報処理
X 再び大本営情報部へ
 1 日本軍の暗号の非能率ぶり 2 戦略爆撃と米軍暗号の解読 3 B29のコールサインを追う 4 原爆投下記のコールサイン
 6 日本の諜報戦秘話 7 地下に潜った陸軍特種情報部
Y 戦後の自衛隊と情報
ストーリーの概要
「太平洋各地での玉砕と敗戦の悲劇は、日本軍が事前の情報収集・解析を軽視したところに起因している」 大本営情報三号として米軍の作戦を次々と予測的中させて名を馳せ、戦後は自衛隊統幕情報室長を務めた情報のプロが、その稀有な体験を回顧し、情報に疎い日本の組織の構造的欠陥を剔抉する。
暗号について
太平洋戦争中の日本軍の暗号の実態、暗号解読・通信分析の事実を的確に著している。暗号担当ではなく情報担当として冷静に分析している。
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