暗号戦史
「ワ行 作品」
作品名 私の履歴書     (「断然欠席」所収
著者名 阿川 弘之
初出:1987.12.1〜31;日本経済新聞連載


発行日:1992.8.15
出版社:講談社
形式:文庫
目次
「なし」(短編)
ストーリーの概要
日本経済新聞に連載されている「私の履歴書」阿川弘之氏のものを纏めたもの。
阿川氏の意向で、「わが食と言葉の履歴書」とし、話題を出来るだけ食べ物のことと言語文章のことに絞ったとある。
しかし、著者の大東亜戦争中の経験も書かれている。
暗号について
* 海軍士官、通信を希望。そして教育終了後、暗号関係の特殊作業をする者、約60名が軍令部勤務を命ぜられた。
* 台湾で教わった軍事関係書学科のうち、最も面白く感じたのは「暗号」である。
 海軍「呂」暗号、送信用暗号書、乱数表等を自由に操って、5桁の数字の暗号文を作り出し、逆に平文に翻訳。正確で得意。
* 久里浜の通信学校で「敵の無線通信を傍受分析し、敵暗号を解読する」教育を受ける。
* 少尉任官、軍令部特務班配属、C班勤務。対中国の諜報作業担当。
* 蒋介石政権の外交暗号・軍事暗号を扱うが、よく解けた。
* 昭和19年、「支那方面艦隊司令部付」の辞令。中国は暗号を変えたため、解読できなくなった。
* 解読の先鞭をつけたのは。陸軍参謀本部第18班。
* 敗戦は、漢口の海軍受信所で迎えた。米軍の無線電話を傍受していたので、5日前に降伏を知った。
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