作品名 |
私の波濤 あゝ海軍士官一代記 |
著者名 |
実松 譲 |
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発行日:S50.4.3
出版社:光人社
形式:四六判 |
目次
第1章 開戦日のワシントン
第2章 運命の序曲の中で
第3章 はるかなる故国
第4章 トーキョーへの報告
第5章 交換船、東へ
第6章 波濤を越えて
第7章 憂国、幻想の海にて
第8章 生ありてふたたび
第9章 敵国と祖国のあいだ |
ストーリーの概要 |
九州佐賀の片田舎から青雲の志を抱いて海軍兵学校に入り、青春のすべてを紺青の海に捧げて悔いることのなかった一海軍士官が、連合艦隊の栄光と悲惨の時代と共に歩んで、海相米内光政の秘書官となり、とkの海軍次官山本五十六等と共に、一身を挺して日独伊三国同盟に抗しつつも、押し寄せるファッショの時流に押し流されて、遂には米国駐在海軍武官補佐官となり開戦を敵国の首都ワシントンで迎え、抑留から日本への帰国等に及ぶ波瀾の半生。
目次の細部
第1章 開戦日のワシントン
・ 湧き出ずる回想 ・ 世紀の大パノラマ ・ "ラブレター"の煙
第2章 運命の序曲の中で
・ いまだ解けぬ二つの謎 ・ 仕掛けられたワナ ・ "東の風、雨"
第3章 はるかなる故国
・ 最初のキャンプ地 ・ 勝利のニュースに湧く ・ 無視された情報 ・ 情報は電波に乗って
第4章 トーキョーへの報告
・ 籠居の中にて ・ 情報を集める
第5章 交換船、東へ
・ 舞いこんだ悲報 ・ 懐かしき母国へ ・ 暗いデッキに立って
第6章 波濤を越えて
・ Uボートの猟場を行く ・ 戦う故国への船路 ・ グリップスホルム号のナイフ ・ 危険海域を脱す
第7章 憂国、幻想の海にて
・ 浅間丸に移乗す ・ あゝインド洋 ・ モンスーンの中で
第8章 生ありてふたたび
・ 友軍機の翼下に入る ・ 白い波頭に祈る ・ 長かりし潮路の末に
第9章 敵国と祖国のあいだ
・ 裏切られた期待 ・ あまりに日本的な ・ それでも俺は行く
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暗号について |
第1章 開戦日のワシントン
* 湧き出ずる回想
・ 米国のカラープラン:赤はイギリス、黒はドイツ、グリーンはメキシコ、オレンジは日本
* 世紀の大パノラマ
・ 武官室の暗号機械作業−音が出るので移転
・ 最後通牒の電報−大使館の郵便受けに満杯、最後通牒の翻訳処理の実態
・ 暗号機械の処分
* "ラブレター"の煙
・ 米による暗号解読と最後通牒処理の時間的推移
・ 暗号書類処理時の煙−米官憲との対応、佐々木嘱託の機転
第2章 運命の序曲の中で
* いまだ解けぬ二つの謎
・ 日新丸事件−米官憲による検疫時、金庫の中の「船舶暗号書」等の機密文書強奪
・ 日本の憲兵隊による外国公館の暗号書入手のための工作
* "東の風、雨"
・ 米の暗号解読−なぜハワイに情報は伝わらなかったのか?
・ ウィンドウ・メッセージの受信―12月4日
第3章 はるかなる故国
* 無視された情報
・ メキシコにおける対米通信諜報班の活動―和智中佐他4名
第4章 トーキョーへの報告
* 籠居の中にて
・ 第1次世界大戦時のロシアによるドイツ暗号の本棚管理人書類の捕獲、英国への提供―40号室
・ チンメルマン電報の暗号解読とその利用法
* 情報を集める
・ 米によるマジックについて
・ 開戦後、東京へ情報を報告―ドイツへ依頼、その際ドイツに暗号解読の資料を与えない工夫
第9章 敵国と祖国のあいだ
* あまりに日本的な
・ マジック情報をハワイに伝達する通信手段の謎
* それでも俺は行く
・ ミッドウェー作戦時の機密保持―全くなし
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